子宮筋腫・子宮内膜症・
子宮腺筋症

子宮筋腫

子宮筋腫

子宮筋腫とは

子宮の平滑筋という筋肉組織から出た良性腫瘍です。

症状

自覚症状がなく検診で偶然発見されることも多いです。過多月経(月経量が多い)、過長月経(月経がだらだら続く)、貧血、月経痛、おなかのしこりを自覚するなどの症状があります。大きい子宮筋腫では頻尿、排尿困難、便秘、腰痛などの症状もあり、不妊や流産、早産の原因にもなります。

診断

超音波検査、MRI検査、血液腫瘍マーカーなどで診断します。
閉経後に急に大きくなる場合や痛みが出てくる場合には、子宮癌肉腫(悪性)のことがありますので注意が必要です。 

治療

症状がなく日常生活に支障がない場合は超音波検査などで経過を見ます。貧血やおなかが張る、頻尿などで困る場合や急速に大きくなったり痛みが出る場合は治療が必要になります。

対症療法
  1. 貧血の場合には鉄剤の内服や注射をします。
  2. 低用量ピルは月経痛や月経量をコントロールする目的で低用量ピルを処方することもあります。
  3. ミレーナ(子宮内黄体ホルモン放出システム)は子宮内に黄体ホルモンを持続的に放出する装置を挿入して過多月経や月経困難を軽減します。
    ※当院では、現在ミレーナの取り扱いはおこなっておりません。
偽閉経療法

GnRH アゴニストあるいは、GnRHアンタゴニストという薬で卵巣の働きを抑えて閉経状態を作ることで月経痛などの症状を抑えます。閉経が間近い場合や、重篤な合併症のために手術を避けたい場合や子宮筋腫の前治療として使います。

内服薬

 レルミナ錠(GnRHアンタゴニスト)は1日1回、食前に6ヶ月間服用します。

注射

リュープリン注射(子宮筋腫)(GnRH アゴニスト)は、月1回の皮下注射で6回行います。
レルミナ錠、リュープリン注射(子宮筋腫)ともに次のような副作用がおこる場合があります。

  1. 更年期症状
  2. 骨量低下(骨粗しょう症)
  3. うつ症状 

子宮内膜症

子宮内膜症とは

子宮内膜症子宮の内側にある子宮内膜類似組織が子宮の内側以外の場所で発生し発育する病気です。20~30代の女性で発症することが多くピークは30~34歳といわれています。

部位

子宮内膜症は、発症する部位によって4つに分けられます。

  • 「腹膜病変」
  • 「卵巣子宮内膜症(卵巣チョコレートのう胞)」
  • 「深部子宮内膜症(ダグラス窩=子宮と直腸のすきま・深在性子宮内膜症)」
  • 「他臓器子宮内膜症」
※卵巣チョコレートのう胞は卵巣に発生した内膜症性囊胞の別名です。

卵巣内にできる子宮内膜も、女性ホルモンにより増殖と出血を繰り返します。しかし通常の月経のように腟から排出することができないため、その場に血液が溜まり炎症を起こします。血液貯留に伴って徐々に増大し子宮、腸管、膀胱など周囲組織との癒着ができます。

※子宮腺筋症

子宮筋層に子宮内膜類似の組織が侵入したものを子宮腺筋症として区別します。

子宮内膜症の症状

「痛み」、「不妊」、「卵巣チョコレートのう腫」です。生理痛は子宮内膜症の患者さんの約90%にみられます。
進行すると、月経でない時期にも腰痛や下腹痛、排便痛、性交痛、不正出血、過多月経などがみられます。内膜症のある部位によっては、下血、便秘、下痢などの消化器症状、頻尿、排尿痛、血尿などの膀胱炎症状、喀血などの呼吸器症状が出ることもあります。 月経のたびに進行し、症状も毎年、毎月ひどくなるのが特徴です。ひどくなると、鎮痛薬を飲んでも痛くてうずくまる、吐き気やめまいを伴います。
「痛み」は女性の日常生活の妨げになりますし「不妊」はお子さんを望む女性にとって最大の障壁です。とくに診断や治療が遅れて内膜症が進行した状態で妊活を始めると女性にとっては大きな不利益になります。

子宮内膜症の原因

原因は不明ですが、子宮内膜を含む月経血が卵管を通じて腹腔内に逆流しそこで炎症を起こすという説(月経逆流説)が有力とされています。

診断

直腸診、血液検査(CA125)、経腟超音波検査、場合によりMRI検査などで診断します。深部子宮内膜症は診断が難しいことが多いので症状や血液検査などを総合して判断します。尿管や直腸などに病変がある場合には、子宮とともに腟や卵巣、卵管などの臓器に加え尿管や直腸切除など高度な手術が必要となるので早期にこのような病態を疑うことが医療側にとっても重要です。

治療
治療の概要

痛み(生理痛、性交痛、下腹部痛、腰痛)、卵巣チョコレートのう腫に対してはホルモン治療(低用量ピル、ディナゲストなど)、不妊に対しては一般不妊治療、ARTなどがあります。

卵巣チョコレートのう腫の治療

卵巣チョコレートのう腫の治療卵巣チョコレートのう腫では、年齢、のう腫の大きさ、挙児希望(子どもが欲しい)などに関して患者さんの希望をよく聞いたうえで、経過観察(治療しない)、薬物治療、手術のいずれかを選択します。

【手術】
40歳以上で10cm以上、あるいはチョコレート嚢胞の急速な増大を認める症例では、卵巣がんが合併しているリスクが高いため、MRIなどの精密検査を行ったうえで手術が考慮されます。
【手術後の薬物治療】
卵巣チョコレートのう腫を手術後に低用量ピルやジエノゲストなどの薬物治療を継続的に行った場合には再発率が低くなるといわれています。

卵巣チョコレートのう腫以外の
子宮内膜症の治療

鎮痛薬の効果が不十分な場合には低用量ピル、ジエノゲストなどの薬物治療(内服薬)を行います。基本的に治療を中止すると再発することが多いため閉経まで治療をつづけることがたいせつです。

ピルについて
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子宮腺筋症

子宮腺筋症は子宮筋層の中に子宮内膜組織がはいりこむ病気で40歳代に多いです。

症状

生理痛、下腹部痛、性交痛、過多月経(経血量が多い)による貧血、圧迫症状、不妊などがあります。

原因

不明です。

治療

リュープリン注射(子宮腺筋症)、ジエノゲスト、低用量ピルなどがあります。またミレーナ(子宮内に入れて黄体ホルモンを徐放するシステム)も有効です。 

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